明治から続く岡山のぶどう産地、新シーズン始まりました

岡山市東区で100年以上続く「丸草出荷組合」が育てたぶどうの、今シーズンの販売が7月5日よりスタートしました。
生産者の高齢化という課題に向き合いながら、この10年で10名もの若手農家が新たに加わり、産地の未来を支えています。
明治期から受け継がれてきた栽培技術で育てたシャインマスカットやピオーネが、朝採れの鮮度でお手元に届きます。
かつて全国に名を馳せた岡山のぶどう栽培。
その長い歴史を背負いながら、時代の変化に合わせた新しい挑戦がここ丸草の地で実を結んでいます。
伝統を守るベテラン農家と、情熱に溢れる若手農家の二人三脚で育まれた極上のぶどうの魅力と、その背景にある物語を詳しく紐解いていきましょう。
明治の先人から受け継いだ技術が、今も生きています

丸草出荷組合は、現在組合員55名、総栽培面積12haを誇る伝統あるぶどう産地です。
ここでは、人気のシャインマスカットや定番のピオーネをはじめ、深いコクと甘みが特徴のオーロラブラック、爽やかな風味で皮ごと食べられる瀬戸ジャイアンツなど、多彩な品種が栽培されています。
これらの丹精込めて育てられたぶどうを、収穫したての新鮮な状態のままで全国へ届けるため、5名の有志が「株式会社マルクサぶどう販売」を立ち上げました。
この産地の歴史を辿ると、明治時代へと遡ります。産地内には、明治から昭和にかけて岡山のぶどうの品種改良と栽培技術の確立に生涯を捧げた、広田盛正翁の功績を称える記念碑があります。
「ネオマスカット」や「ヒロハンブルク」といった数々の優良品種を生み出し、岡山の温室ぶどう栽培の基礎を築いた先人の功績が、現在のシャインマスカット栽培にも脈々と受け継がれています。
かつては生産者の減少が大きな課題となっていましたが、園地の紹介や継続的な技術指導を通じて、この10年間で10名もの新規就農者が定着しました。
若手農家たちは先輩農家の指導のもとで着実に経験を積み、今では新しく入ってきた後輩たちの指導にも関わっています。
伝統の栽培技術と新しい挑戦が世代を越えてしっかりとつながり、産地に新たな活力を与えているのです。
朝採れの新鮮ぶどうと、再開した直売所

7月5日からはピオーネとマスカット・オブ・アレキサンドリアの発送が始まっており、さらに7月下旬からはシャインマスカットの発送も開始される予定です。
丸草ぶどうの最大のこだわりは、その抜群の鮮度にあります。朝早くに丁寧に収穫されたぶどうは、その日のうちに発送されるため、地域によっては翌日の午前中にお手元に届くこともあります。
大粒で甘みたっぷり、さらに種なしで食べやすいピオーネは、家族みんなで楽しめる夏の贅沢な味わいです。
オレンジ色の瓦が目印の直売所も注目のポイントです。
この直売所は、担い手不足により4年前に一度は惜しまれつつも閉店していました。
しかし、「地域のにぎわいと産地の味を守りたい」という強い思いから、株式会社マルクサぶどう販売が経営を引き継ぎ、見事に営業を再開させました。
現在は、午前中は園地で収穫、午後からは店頭で販売するという農家直営ならではのスタイルで営業しています。
この運営方法は、生産者の顔が直接見える安心感を生み出し、地域の人々とのつながりを大切にする場となっています。
まとめ
明治期から受け継がれてきた伝統技術と、若き農家たちの情熱が育む「丸草のぶどう」。今シーズンの販売期間は、ピオーネの贈答用が7月上旬〜8月中旬、家庭用が7月上旬〜9月中旬までとなっています。
シャインマスカットは7月下旬〜9月下旬、マスカット・オブ・アレキサンドリアは7月限定の特別な味わいです。
オンラインショップで購入できるほか、直売所(岡山市東区草ケ部778-1、JR上道駅から車で7分・営業時間13時〜16時・火曜定休)でもお買い求めいただけます。
明治から続く産地の味を、この夏ぜひ味わってみてください。
※ 2026年7月16日現在の情報です。
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